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編集スタッフのモモちゃん(ボクサー犬・女の子)といっしょに大阪・新世界へ。
Dog Magazineは新世界の大ファンでけっこう行っている。もちろんモモちゃんとは初めて。モモちゃんと歩くと、どんなんやろという興味からいっしょに行くことに。それにしても最近の新世界は、えらい様変わり。若いカップルも、家族連れもぎょうさん歩いてはる。


まるで串カツ通り

 通天閣の下から南の方、スパワールドのある方角。そっちの通りを見て、えらいビックリ。何でやてですか。串カツ屋さんがひしめき合うように立ち並んでますねん。以前はこの通りに串カツ屋さんがあったかどうかも覚えてないくらいやのに、今はどう。ほんまに見事に串カツ屋さん通り。店構えも今風で、昔ながらのカウンター席で「ソースの二度づけお断り」というスタイルとちゃいますねん。見せ構えはちょっとハデハデやけど、テーブル席があって、店も広うて、落ち着いて食べれるようになってます。若い女の子が店の前でビラを配ったり、お客さんに呼びかけたりしてはります。こんな風景は、以前の新世界にはなかったもんです。そのせいやろね、通りもそうやけど、新世界全体が明るうなったような感じです。人通りも多くなりました。なんかこう華やかに、賑やかになりました。今風の街の雰囲気ですわ。ゆうたら、茶屋町みたい? ちゃうな。心斎橋みたい? ちゃうちゃう。道頓堀みたい? ちゃうね。やっぱり新世界は新世界ですわ。ここの雰囲気はここにしかあらへん。明治時代に新世界が誕生して以来の歴史が醸し出す雰囲気やね。
 ちょっと前までは、新世界=おっちゃんの町やったのが、今は新世界=串カツと若い人&ファミリーの町とゆう感じです。ほんでね、歩いているだけでもけっこう楽しいんです。
明るくハデハデになった通り。道頓堀のハデハデを抜く日も近いかも〜

ビリケンさんが通天閣から降りて来た

 ビリケンさんゆうたら、通天閣にいてはる幸せの神さんですが、それがなんと、通天閣の下にぎょうさんいてはりますねん。どこにや! ここにや! ちゃうちゃう、串カツ屋さんの店の前にです。ここの串カツ屋さんも、あそこの串カツ屋さんもという風に、新しくできた串カツ屋さんの前には必ずとゆうてええほど、大きなビリケンさんがいてはります。色も赤や金色やゆうて、いろんな色のビリケンさんがいてはりますねん。「何でビリケンさん置いてんのん?」と、店の前に立ってる女の子に聞いたら、「わかりません」という返事。そらそやね、わからへんわね。まぁ、どっかの店がはじめに置いたら、他の店もマネして置き始めたということやろうけど、ビリケンさんだけにやね、これがお客さんの幸せを願ってのことなんか、お店の幸せを願ってのことなんか、そこが微妙やね。ぶっちゃけた話ですね、招き猫の代わりとちゃうのん?というのんが、Dog Magazineの結論ですけど〜。

串カツ屋さんの店頭に置かれたさまざまなビリケンさん。モモちゃんも記念にパシャ

 とんがった頭と吊り上がった目が特徴の子供の像がビリケンさん。幸運の神様というのは有名ですわね。なんでこの像が、幸運の神様になったんかというの知ってはりますやろか。ご存じない読者の皆さんのために、ちょっとご紹介させてもらいます。
 ビリケン(Billiken)は、アメリカのフローレンス・プリッツが、夢の中で見た神をモデルにして1908年に制作した像。これがどういうわけかは知りませんけど、「幸福の神様」として世界中に流行したんやそうです。日本には1909年頃やってきます。1912年、新世界に遊園地ルナパークがオープンするのと同時に、当時流行していたビリケン像が置かれて新世界の名物になったんです。その後、ルナパークの閉鎖とともにビリケン像は行方不明となります。どっかの誰かが、閉鎖のドサクサに紛れて、コソっと持ち出したんでしょうね。悪い人やね。それから1979年になって、通天閣に「通天閣ふれあい広場」を作る際に、かつて新世界の名物であったビリケン像を復活させることになったんです。それで安藤新平さんというお人が、戦前のビリケン像を木彫で復元しはったんです。後は、皆さんもご存じの通り、通天閣の名物になってます。通天閣のビリケンさんにお願いするときは、足を掻いてやらなあきませんで。足を掻くと、ご利益があるとされてますねん。串カツ屋さんのビリケンさんの足を掻いてもご利益があるかどうかわかりませんけど、串カツ屋さんには、きっちりとお足を運んでんのんとちゃいますやろか。
 ところで、現在の通天閣は昭和31年に再建された二代目ですけど、この二代目はんがこの秋に開業50周年を迎えはります。そこでどうですやろ、読者の皆さん。通天閣高い〜、高いは〜、いやそうやのうて、通天閣に上って、新世界で串カツでも食べながら、キューッと一杯は…。

新世界ジャンジャン横丁を歩くモモちゃん 新世界ジャンジャン横丁を歩くモモちゃん
ジャンジャン横丁を歩くモモちゃんは、おいしいそうな匂いに誘われてキョロキョロ ホルモン焼き屋さんのあまりにもいい匂いにつられてお店の前で、ついに動かなくなったモモちゃん

大阪の串カツは1種類!

 ついでにとゆうたらなんですけど、大阪で串カツゆうたら、どんなんか知ってはりますやろか。串カツゆうたら1種類しかありません。竹串に牛肉を刺して衣をつけてカラッと油で揚げたのが串カツですわ。具は牛肉だけ。これが大阪の串カツです。衣の中に肉汁が出て、ひと口食べると、牛肉と衣と肉汁のなんともいえないハーモニーを醸し出します。これがたまりません。そやから、大阪で串カツ屋の看板で串カツを出している店で、「串カツちょうだい」ゆうて、「何、揚げまひょ」なんていう店はまずモグリと思うて間違いおません。その店は串カツを串揚げと間違うてるに違いおません。試しに、まずは新世界のジャンジャン横丁の古うからある串カツ屋に行って、「串カツちょうだい」ゆうてみなはれ、さっと揚げたてが目の前に出てきます。
 昔は、大阪の街のあちこちに、そうやね、今のたこ焼き屋さんみたいに串カツ屋さんがあったんやそうです。子どもも大人もそんな串カツ屋に立ち寄って食べてたんやね。大阪庶民の食べもんやから値段も安かった。なにしろ、小学生でも小遣いで買えるぐらいの額でしたんや。ええしの子どもだけやあらへん、安月給取りの家の子どももみんな串カツをよう食べてた。それがいつの間にか、街角からなくなってしまいました。
 ちなみに、串カツは戦後の荒波の中で登場したもんで「トンカツよりもっと食べやすいものを」と研究された末に生み出された庶民派メニューだと言われてます。

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※この記事は200611月に作成したものです。
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