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わがDog Magazineのスタッフが、モモちゃんといっしょにしつけ教室に通うこと約半年。教室に通ってわかったこと。それはわんちゃんの問題よりも飼い主に問題が多いっていうこと。すべて飼い主のやり方ひとつにかかっている。やり方がわかれば話は簡単。そこで、教室で覚えたテクニックをこそっとお教えします。今回は「散歩中に引っ張る犬のしつけ直し」をご紹介。

散歩中にリードを引っ張る

 犬がなぜ引っ張るのか。犬に引っ張られるとどうされますか。引っ張られながら犬について歩いていきますね。犬が先に行こうとして引っ張って歩くと、飼い主も犬の行きたい方向について来てくれる。つまり犬は引っ張ればどこへでも飼い主がついて来てくれるものだということを、飼い主との散歩から学習してきたのです。
 そして犬が引っ張る理由はもう一つ。それはあなたが犬を引っ張るからです。これは単純な力学的な理由です。飼い主がリード引っ張り、犬を戻そうすると、犬は本能的に前方へ重心を傾けて前に引っ張ろうとします。これが引っ張り癖の原因です。たとえば、あなたが誰かに後ろから服を引っ張られたとします。すると、すぐに引っ張り返すはずです。これをあなたが犬との間で行っているわけです。

犬が引っ張ている状態です。このまま犬に引っ張られて歩くことが悪循環の元。犬が引っ張ると止まる。これがしつけ直しの基本。

※写真はDog Magazine編集スタッフのモモちゃんです。
2003年4月30日生まれ。ボクサーの女の子。好奇心は人一倍、いや、犬一倍旺盛。わんちゃんよりも人間のほうが大好き。編集スタッフとしての仕事は散歩中のわんちゃんの撮影許可等の交渉、ポーズづくり等のスタイリングなど。
引っ張られないための重要な手がかり
 「犬に引っ張られないためにどうすればいいのか」。これを知る重要な手がかりがあります。犬が引っ張るということはどういうことなのかを動物行動学に基づいてご紹介します。
 動物行動学では
「犬がある行動をし、それが良い結果(褒美をもらう)をもたらせば、その行動は続き、好ましくない結果(罰、叱られる)を受ければ減少する。また、何の結果も得られなければ、その行動は無くなる」
といわれます。
 つまり、犬がリードを強く引っ張ると、飼い主がついてきてくれる上に、散歩ができるというご褒美を得ることになります。散歩が好きな犬にとっては「自由に歩けること」が何よりのごほうびになるため、これが毎日繰り返されると「リードを引っ張る」行動が強化されるというわけです。
 逆に、犬が引っ張るたびに飼い主は立ち止まります。すると犬は散歩ができなくなるために、次第に「引っ張ることは無駄なこと」と犬が学習して、引っ張らなくなります。つまり、犬に「引っ張れば飼い主は立ち止まるが、飼い主の歩調に合わせていれば一緒に歩いてくれる」というルールを学習させればよいことになります。犬が引っ張ると、飼い主がリードを引っ張るというパターンが悪循環を生んでいたのです。

犬が引っ張ったら止まる
 「犬に引っ張られないためにどうすればいいのか」。これに対する答は「犬が引っ張ったら止まる」ただこれだけです。ただ、これだけがけっこう難しいのです。何が難しいのか。犬に根負けしてしまうのです。とにかく、犬に根負けしないで頑張ることです。
 今の段階では脚側につけて歩こうと考える必要はありません。まず「すわれ、待て」ができることが基本です。もし、「すわれ、待て」が出来なければ、これから始めます。
 「すわれ、待て」が出来るものとして話を進めていきます。まず、犬と散歩に出かける前、出入口では必ず犬に「すわれ、待て」をさせて、あなたが声をかけてから散歩にでかけます。犬が先に出ようとした場合は、戻ってもう一度やり直します。これを確実に出来るまで繰り返します。確実に出来たらご褒美をあげ、誉めます。

それでは散歩にでかけましょう
 ここでは、犬は飼い主の側にぴったりとついて歩く必要はありません。臭いをかいだり、あちこち見回したり、犬がしたいことをさせます。ただし、リードだけは引っ張らせないようにします。犬が勝手に進もうとしてリードを引っ張ったら、すぐに立ち止まります。そうすると、犬はリードを引っ張れば、どこにも行けないということを学習します。あなたが犬に従って歩かなければ、犬はそのうち、リードを引っ張ることをやめます。そのときにあなたが歩きはじめます。これを犬が引っ張るたびに繰り返します。リードが弛んだときは誉めてやるようにしましょう。
 また、犬の名前を呼ぶことによって、犬が顔を見上げると、リードが緩みます。その時に少し歩く方向を変えて、「ついて」と誘います。
 強引に前へ引っ張ろうとする犬の場合には、黙って歩く方向を反転し、今来た道を戻ります。犬はなぜ方向が急に変わるのかと不思議そうにしますが、すぐにあなたに追いついて、また追い越して行くはずです。そしたらまたすぐに停止し、反転します。リードがピンと張ってしまう前にあなたが早めに停止するか、あるいは体の向きを反転するようにすると、犬はあなたの動きに素早く反応するようなってきます。

「ツイテ」の訓練をはじめます
 犬があまり引っ張らずに散歩ができるようになれば、「ツイテ」の訓練をはじめます。「ツイテ」の訓練は、前号の脚側行進と同じですが、犬が人につく位置も紹介しています。
 「ツイテ」は、犬が単にリードを引っ張らないだけで歩くだけでなく、人と歩く時、犬に正確な位置を教えることです。「ツイテ」の位置は、犬は人の左側で、ズボンの場合でいえば、犬の鼻はズボンの横の縫い目の後ろにきてはいけません。犬の肩は縫い目から5cm以上前にでてもいけません。犬は人の足にできるだけ近く、でも触れてはいけません。これが正しい位置ですが、概ねできていればよしとします。
 最初はほんの数秒から始めます。ツイテの練習は、はじめに人の膝にぴったりつくように座らせます。これがツイテの位置です。そして犬の名前を呼んで「ツイテ」と命令し、1歩か2歩前進して、ツイテの位置で座らせます。そして上手にできたら誉めてやります。そして歩く時間を次第に延ばしていきます。こうして頻繁に座らせることで、犬だけが先に進んでしまわないようにコントロールできます。


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